「平均でいい」と言えますか?
デンマークの子育てが競争させない理由
こんにちは。図工パークの明日香です。
みなさんは「うちの子、平均でいいです」と言えますか?
日本でこの言葉を口にすると、どこか不安になったり、周囲の目が気になったりすると思うのですが、デンマークではそれほど珍しいことではないんです。
今日は「平均でいい」について少し一緒に考えてみたいと思います。
デンマークで大切にされている「自分のペース」
デンマークの親たちは、「うちの子、真ん中くらいで満足しているよ」と、比較的フラットに話す方が多いんです。その背景にあるのが、学校のあり方です。
デンマークの学校ではテストの点数や順位を公表することが少なく、「誰が1位か」「100点をとったか」といった競争よりも「今日は楽しかったか」「どう感じたか」という本人の気持ちが大切にされているんです。ちょっといいなあって思います。
実際、子どもを対象にした調査でも、「学校が楽しい」「今の自分に満足している」と答える割合が高く、子どもたちが生き生きと育っている様子がうかがえます。
ここでいう「平均でいい」とは、「上を目指さなくていい」という意味ではなくって、「自分のペースで生きていい」という空気が社会全体にあるということです。
もちろんデンマークの子育てにも課題はあります。それでも、他人と比較することよりも本人が納得することを大切にする。その評価のあり方や価値観が、子どもにも親にもゆとりと安心感を生んでいると感じるのです。こうしたことが、世界幸福度ランキングの上位を維持していることにつながっていると思うのです。

日本で感じる「もっと上へ」の空気
一方、日本では「偏差値」「順位」「内申」など、子どもの力が数値で測られる場面が多くあります。
「上のクラスに入れないと遅れてしまう」「もっと勉強しないと将来困る」そんな言葉が、親にも子どもにもプレッシャーとしてのしかかります。気持ちはとてもよくわかります。
子どものことを思えばこそ、つい言いたくなるものです。ただ、「もっと上へ」がずっと続く環境は、 子どもの心を少しずつ疲れさせてしまいます。
こども家庭庁が2023年度に行った国際調査では、 「今の自分が好きだ」とはっきり答えた日本の子どもは アメリカやスウェーデンなど諸外国の中で最も少なく、 その割合は2割にも届きませんでした。
さっきお話ししたデンマークの子どもたちと、 ちょうど反対の姿ですよね。
このブログの第1回で、「間違えないこと」が目的になってしまうともったいない、というお話をしました。
同じように、「人より上にいること」が目的になると、子どもは自分のペースや興味を見失いやすくなります。
本来、学びや成長は誰かとの競争ではなく、自分自身の変化ですよね。
今日からできること。
「あなたのペースでいいよ」と声に出してみる
デンマーク流を丸ごと取り入れるのは難しくても、まずはひとつ試してみてあげてください。
それは、お子さんに「あなたのペースでいいよ」と、声に出して言ってみてください。
最初は少し勇気がいるかもしれません。でも、親がその言葉を口にした瞬間、子どもの肩の力はふっと抜けます。
子どもに「あなたはそのままでいいんだよ」と伝えること。
その安心感がベースにあると、子どもは自分で選び、自分で試し、自分で考える力を育てていきます。
「もっと上へ」と急がせるよりも、「あなたはどうしたい?」と問いかける。
その積み重ねが、自発的な意欲を育てていくのだと思います。
そしてその力は、変化の激しい時代の中でも、自分らしく生きる道を見つけていく力になるのではないでしょうか。
今日も、お子さんの「ちょうどいい」を大切にしてあげてくださいね。

※ デンマークの幸福度や教育に関するデータは、世界幸福度報告書(World HappinessReport)やOECDの調査を参考にしています。日本の教師の休職データは文部科学省の公表資料に基づいています。
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